抗うつ剤について 6

抗うつ薬はこのセロトニンノルアドレナリンが再び取り込まれる入り口に蓋をして、
細胞への再取り込みを防ぎます。

これによって、うつ病の人で減少している細胞間隙のセロトニンノルアドレナリンの量が
増加するため、意欲や活力などの情報伝達が繰り返しスムーズに行われるようになり、
抑うつ気分や不安感が改善されます。

抗うつ剤について 4


 しかし、うつ病の人では、この神経伝達物質のうち
セロトニンノルアドレナリンという物質が減少してしまい、情報がスムーズに伝わらなくなります。

 セロトニンノルアドレナリンは意欲や活力を伝える働きをしているため、
この情報の伝達がスムーズにできなくなると憂うつや意欲の低下など、うつ病の症状が現れるようになります。

抗うつ剤について 3

うつ病の原因は脳内神経伝達物質のバランスの乱れ

人間の脳は約1000億個の神経細胞からできています。

そして、脳内での情報(命令や指令)は“神経伝達物質”という物質の仲介によって、
細胞から細胞にスムーズに伝えられるシステムになっています。

バケツリレーをイメージしてみると分かりやすいかもしれません。

抗うつ剤について 2

抗うつ薬うつ病の治療に必要な理由

 抗うつ薬うつ病の治療に使用される理由は、
うつ病で生じる脳内神経伝達物質のバランスの乱れを修正するためです。

 抗うつ薬を服用することで、気分の落ち込みなどが改善されても、
それはくすりによって性格が変わったわけではないことを理解しましょう。

抗うつ剤について

うつ病の治療に使用されるくすりを“抗うつ薬”といい、これが治療の中心になります。

そのため、この抗うつ薬について正しく理解することは大切なことです。

現在うつ状態に悩んでいる人や、くすりの服用に抵抗を感じている人が安心して治療に取り組めるように、抗うつ薬について分かりやすく解説します。

薬を服用する際に注意すべきこと

抗うつ薬に限らず、どのような薬でも体にとっては異物です。したがって、有効性(効果)だけではなく、安全性(副作用)にも十分気をつける必要があります。

薬から得られる利益(ベネフィット)と不利益(リスク)のバランスが重要であり、医師はより安全に効果が得られるように薬を処方します。

疑問がある場合は、主治医や薬剤師にきちっと相談して、十分納得した上で指示された通りに服用するようにしましょう。